二世帯住宅で気になる音のおはなし
二世帯住宅を建てた方のお話でよく聞くのが、「音」のお悩みです。
親世帯と子世帯では生活リズムが違うことが多く、お互いに気をつかいながら生活していらっしゃるようです。
親世帯、子世帯どちらも、基本的な生活音は聞こえない方が良いとの意見が多いようです。
特に、夜遅い帰宅の音や逆に早朝の出勤、また夜遅くに浴びるシャワーの音などは、相手世帯に聞こえていると思うと、気をつかいますよね。
生活時間帯を変えることはできませんので、相手世帯に聞こえないような音の配慮をする必要があります。
そこで、気をつけたいのが間取りです。リビングの下に寝室をつくらないなど「上下階の間取りの関係を考えること」、寝室の前を通らず浴室やトイレに行けるよう「世帯間の動線を考慮して配置する」など、設計段階で考えられることがあります。さらに「床・天井・壁の材質」などで、より防音性を高めることが可能です。設計段階で、生活音の対策はしっかり計画したいものですね。
普段の生活ではなるべく聞かせたくない、聞きたくない“音”ですが、全く聞こえなくするというのは難しいですよね。
例えば、ちょっと物を落としたり壊したりした時の大きな音、あとは子どものケンカの声や泣き声などです。しかしこれらの“音”は“聞こえた方が良い”音にもなることもあるようです。
「いつもと違う音がする...」と感じれば、少し様子を見に行こうと思いますよね。お互いの異変に気がつくことができる場合もあるのです。大きな問題がなければ、それで良し。万が一事故になっていれば、いち早く気づいて対処ができます。このような気配を感じる“音”は、二世帯同居のメリットでもあるのかもしれません。
しかし、物音が聞こえたからと言って、すぐに「どうしたの!?」と飛んでいってよいものか悩んでしまうという意見もあるでしょう。そんな時、インターホンや携帯電話などで「どうかしましたか?」と声をかけるといいかもしれません。自分のプライバシーを守ることと同じように、相手のプライバシーを尊重することが、仲良く二世帯住宅で暮らすポイントです。